車庫証明取得の注意点

今月は県外から車庫証明の依頼が増え、警察署巡りしている行政書士の甲田です。
今日は比較的身近な手続きである、その車庫証明のはなしです。


自動車を購入するときや引っ越した時、名義変更したときに必要となるこの車庫証明。最近では「自分で取る」かたも多いようですね。
私も車庫証明業務で頻繁に警察署へ行きますが、ご自身で手続きされている方が多くなった気がします。

車庫証明に慣れている我々行政書士と違い、たまにしか手続きしない方はすんなり終わらないことが多いのではないでしょうか。
窓口で、書類の書き直しや再提出、ハンコの押し直しなどを要求され、出直しになる方を何人も見てきました。
何度も警察署に行かなければならないのは大変ですから、私が経験した事例から注意点をまとめてみます。

【1.車庫証明の要不要について】
車庫証明はすべての地域で必要になるわけではありません。
場所によっては車庫証明がいらない地域もあります。
長野県の場合、普通車・軽自動車とも「村」の場合は不要です。
また、軽自動車の車庫証明が必要な地域は長野市、松本市、飯田市、上田市です。
※旧村や旧町の地域で車庫証明が不要な場合がありますので必ず警察署に確認するようにしてください

【2.証明場所と警察署】
警察には管轄地域があり、もちろん車庫証明もその地域の警察署で手続きする必要があります。
例えば長野市には長野中央警察署と長野南警察署があり、それぞれ管轄地域が異なります。
また、地域によっては警察署ではなく派出所などで手続きする場合もあります。
やはり、手続きを始める前に警察署への確認が必要です。

【3.車庫の所有者について】
車庫の所有者が自己であるか、他人の所有かで提出する書類が異なります。
自己所有の場合は保管場所使用権原疎明書面（以下、自認書）、他人の場合は自動車保管場所使用承諾証明書（以下、承諾書）です。
自宅であっても親の所有であれば「承諾書」になります。
法人とその代表者は別人ですから注意しなければなりません。

【4.印鑑について】
「承諾書」を提出する場合、申請書と承諾書の印影で受付してもらえない場合があります。
承諾書の場合、申請者と車庫所有者は別人です。
その為、申請書と承諾書の印影が異なるものを要求されることがあるからです。
私は異なる2つの印鑑の印影が酷似（というか一致）していたという経験があるので、印影で判断することには疑問を感じなくもありませんが、手続きをスムーズに行うためには印鑑（印影）を分けることをお勧めします。
そういう意味では、自認書の場合は申請書と同じ印鑑（同一人物のため）を使うと良いでしょう。
また、書類を間違えた場合は必ず訂正印が必要です。棒線だけの訂正や修正テープでは受けつけてもらえません。
更に、名前の間違えは訂正印でも受付されない場合があります。
不安な場合、「間違えたら書き直し」が確実です。

【5.名称について】
申請者が法人の場合は法人名だけでなく肩書とその方の氏名を必ず記載してください。
○○株式会社だけでは受付されません。
○○株式会社　代表取締役　△△□□のような記載にしてください。

【6.その他】
自動車の使用の本拠の位置と車庫間の距離は2Km以内である必要があります。
微妙な場合は警察署で調べます。
私は過去、数メートルのオーバーで受付されなかったことがあります。

その他にも、思い出していくといろいろな注意点が出てきますが、キリがないので今日はこのあたりで終わりにしたいと思います。

車庫証明の場合、各警察署の窓口に「書き方」が用意されていますので、事前に受け取って慎重に書類作成すれば問題なく取得できます。
印鑑が中途半端であたり、間違えた部分をごまかして提出しようとすると、持ち帰りになることが多いように思います。
不安があるところは必ず指摘されますので、間違えたら書き直し（もしくはきちんと訂正印を押すこと）、印鑑も確認してから押すようにしてください。

どうしても失敗したくない場合は・・・・・

お近くの行政書士に依頼することをお勧めします。

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。
次回もご覧ください。

　

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