ブログTOP > 2020.02.21

飲食店開店までの手順

こんにちは。行政書士の甲田です。
今日は「飲食店開店までの手順」についてです。

飲食店を始めるには、営業許可を取得する必要があります。
そこで、飲食店営業許可申請を中心に、その手順を紹介したいと思います。

順番が異なる場合もありますが、概ね下記の手順で進めることになると思います。

1. 物件選び
2. 食品衛生責任者の確保
3. 役所等での相談
4. 保健所での相談
5. 消防署での相談
6. 店舗の工事
7. 消防署への届出等
8. 食品営業許可申請
9. 保健所や消防署の立ち入り調査
10. 許可取得
11. 開店

1.の物件選びですが、こちらはお店のコンセプトや立地を意識して選ぶことになります。
「自宅を改装して・・」という方もいらっしゃいますが、テナントなどに比べ工事に時間がかかる場合があります。

2.の食品衛生責任者の確保ですが、調理師などの資格を持っていればその方、そうでない場合は「食品衛生責任者養成講習」を受けていただくことになります。
講習に関しては、食品衛生協会のHPなどで確認できます。

3.の役所等での相談ですが、こちらはその場所で飲食店が営業できるかを確認する作業になります。
市町村役場の「都市計画課など」(役場により呼び名は違いますが)で確認します。
深夜の営業ができない場所もありますので、そのあたりの確認も必要です。

4.の保健所での相談は、物件の既存設備で許可されるか、追加の設備が必要かなどを確認します。
保健所での確認には、図面は必須です。
図面が無い場合は作成しなければなりません。
コツとしては「写真」も持参することです。
厨房、客席、各設備など、 全体にもれなく撮影したほうが良いです。
天井や壁、床、消火器なども撮影しておくと更に良いです。

5.の消防署での相談は、消火器や警報器、誘導灯などが法令に適合しているかを確認します。
カーテンやカーペットが防炎材であるかなども重要です。
店舗の大きさによっては「防火管理者」の配置を求められる場合があります。
その場合、防火管理講習を受講しなければなりません。

6.の店舗の工事は、保健所で確認したことをもとに、店舗を工事していきます。
ポイントは、工事前に業者さんに「完成図面」を書いてもらうことです。
工事前に、この図面を保健所に確認してもらっておけば、安心して工事が進められます。

7.の消防署への届出等ですが、具体的には「防火対象物使用開始届」です。
防火対象物(店舗)の使用を開始する7日前までに届出を行います。

8.の食品営業許可申請は、そのまま申請書を提出することです。
申請書の他、添付書類(図面や契約書など)もたくさんありますので、提出前によく確認しなければなりません

9.の保健所や消防署の立ち入り調査ですが、こちらは申請書が受付された後、保健所や消防署の職員さんが実際に店舗を訪問して調査します。
図面通りになっているかや、消火器などがきちんと配置されているかなどです。
保健所の立ち入り調査は申請した週かその翌週に実施されるのが一般的です。
消防署は個別に調整となりますが、日程が合えば、保健所と同日でも問題はありません。

10.の許可取得に関しては、保健所や消防署の立ち入り調査の結果、問題がなければ開業となります。

そして11.開店です。

開業まで、行わなければならないことは多いです。
物件を見て回ったり、工事業者さんを探したりとかなりの重労働です。

当事務所は、ご希望に応じて物件探しの不動産業者さん、内装などの工事業者さんの紹介もしています。
ご自身で手配する手間が省けるので、便利で助かると言っていただくことも多いです。

飲食店の開業準備には、メニューの考案や広告の手配、スタッフの採用など手続き以外の準備もたくさんあります。

手続きに不安があったり、面倒だと感じる場合は、専門家に相談するのも近道ですよ。

👉食品営業許可のページへ移動

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。
次回もご覧ください。

 



飲食店開店までの手順のことを書いている行政書士のブログです。